2015年11月15日
最近ますます注目の「色掛下」。本来、掛下は白しかありませんでしたが、今では色柄も選べるようになり打掛との色合わせを楽しめるようになってきました。今回は白無垢と色打掛に3種類の掛下を合わせてコーディネートを比べてみました。
本来、掛下は「白」と決まっていました。
白無垢や色打掛の下に着ている「掛下」と呼ばれる着物は昔から“白”と決まっていました。
挙式で着る白無垢は、「全てを白で統一し、清らかな気持ちで神の前に立ち、これから婚家の色に染まるための決意を表す衣装」という意味で着用されてきました。お色直しの風習が定着すると色打掛は、「挙式後に婚家の色に染まった証」として着用されるお披露目の衣装とされます。
また、「絢爛豪華なおめでたい文様を纏うことで花嫁の幸せな旅立ちと繁栄を願った」ともされ、生家の見栄の象徴とも言われてきました。色打掛が豪華である分、掛下はシンプルな白が映えましたし、掛下を着たまま打掛を羽織りかえるだけなので着替えの時間も短縮されます。そのため掛下に色・柄がある必要がありませんでした。
しかし今では、結婚式のスタイルが多様化し、カラードレス感覚で和装を取り入れる花嫁さまも増えてきました。白無垢を着て人前式も可能ですし、和装は前撮りのみで着る方も少なくありません。本来の着方とは違った意味合いで着るため、もっと現代風にアレンジして、打掛でもコーディネートを楽しめる様々なアイテムが登場してきました。
その代表といえるのが「色掛下」です。柄と柄・色と色を巧みに組合す着こなしはコーディネート力が必要とされます。プロのコーディネーターにお願いするのが無難でしょう。花みやびでは古典からモダンまで様々な色掛下をご用意しております。

色掛下の種類(左から→赤・鹿の子・立涌・桜・竹菊・麻の葉・ピンク)
今回使用したのは白掛下・赤の鹿の子・グリーン笹菊柄の3種です

白
基本の色
オールマイティ

鹿の子
総絞りの赤
定番柄だけどインパクト大

グリーン
古典&モダン
個性派の色合わせ
白無垢
銘「瑞鳥松鶴(ずいちょうまつづる)」

定番でなじみ深い白無垢。おめでたい柄が刺繍され豪華です。この白無垢の掛下を変えてみましょう。

白
正統派。神社での挙式にはやっぱり清楚な白が似合います。帯にさす懐剣は「短刀」、胸元の筥迫は「エチケットポーチ」のような意味を持ちます。

鹿の子
赤と白は巫女の色。神に仕える色なのでこちらも神社式にお勧め。個性がありつつ、和の趣を大切にしたい方に好まれます。

グリーン
今までの白無垢のイメージを覆すような色合わせ。洋髪で人前式など、カジュアルな挙式スタイルに合うコーディネートです。
色打掛
銘「割付草花に御所車(わりつけそうかにごしょぐるま)」

ちりめんの地の優しいピンクはしなやかに体に馴染んでくれます。さりげなく着ることが出来るこちらの色打掛は少人数制のお食事会の席にもいいです。比較的コーディネートのしやすい一着です。

白
すっきりしています。お顔立ちが華やかな方はシンプルに着られるのも素敵ですね。

鹿の子
赤と組み合わせると色打掛のピンクがさらに色鮮やかに見えます。

グリーン
ピンクと緑の色合わせが現代の花嫁の好みにぴったり。洋髪との相性がいいですね。
銘「富貴(ふうき)」

鮮やかな発色で打掛自体の存在感があります。インパクトある大きな牡丹と松の柄が目をひきます。こちらの着物を色掛下にするとどうなるでしょう。

白
白と紫の鮮やかなコントラストが凛とした花嫁姿になります。挙式にも着用できるほど高貴な着こなしです。

鹿の子
大人の女性だから着こなせる紫と赤の組合わせ。緑の筥迫・懐剣を赤に変えると古典な雰囲気になります。

グリーン
クールかつハイセンスな色合わせ。普通とは違った個性を求める方にお勧めしたいインパクトある組み合わせ。
まとめ
以上のように色打掛と掛下の組み合わせ次第で自在に印象を変えることが可能です。
ただし注意したいのが“挙式では白掛下・披露宴では色掛下”という着方です。その場合は掛下を最初から着なおすということになりますので、お着替えの時間が取れず不可能な場合がほとんどです。コーディネーターに相談してみましょう。
花みやびではそんな花嫁さまのご希望もお応えできる着こなしもご提案させていただけます。まずはご要望をお聞かせください。
よりオリジナルな着こなしを実現させるためにはコーディネートが最重要ポイントです。
ご自分のなりたい花嫁像により一層近づける為に色掛下を選んでみてはいかがでしょうか?